防災はものだけでなく「経験」も備える。非常時に役立つパッククッキングのススメ
2020年4月から約2年間
webマガジン「片づけ収納ドットコム」のライターをしていました。
タイトル通り「片づけ」を主とした、暮らし全般の記事が掲載されたwebマガジンです。私がこれまで寄稿した記事を抜粋して、内容を補完しながらこのブログでも紹介します。
災害時に役立つ調理法、パッククッキング
「パッククッキング」という言葉を聞き慣れない方も多いと思います。ポリ袋に食材と調味料を入れて、鍋で湯せんして加熱する調理法で、ポリ袋調理法と呼ばれることもあります。
防災の準備では、調理せずに食べられる非常食のことを考えがち。けれど、パッククッキングを知っていれば、家にある食材を使って温かい食事を作ることができるんです。
パッククッキングができるようになると
●保存食だけに頼らない
●いつもの食事の延長として非常時のストックを考えられる
●家にある食材を無駄にせず役立てる
防災を考えるうえでさまざまなメリットがあります。
保存食とともに、毎日の食事の延長上にある安心を備えてみてはいかがでしょうか。
パッククッキングに必要なもの
・カセットコンロとカセットボンベ(以下カセットコンロ)
・鍋
・水
・食材
・ポリ袋
ポリ袋を購入する時には、裏面の品質表示に「高密度ポリエチレン」と表記があることを確認してください。
どんな料理をつくれるの?
リンク先のブログでも紹介していますが、ポリ袋に米と水を入れて白飯を炊いたり、具材と調味料と水を入れて汁物をつくったり、ホットケーキミックスで蒸しパンをつくることもできます。
また、ひき肉と調味料をポリ袋の中で混ぜ、そのまま成形して湯せんしたハンバーグ、蒸し麺・キャベツ・豚肉・調味料を入れて焼きそばでもできました。
ただし、油分の多い食材は高温になりやすくポリ袋破損の危険があるので控えた方がいいようです。検索するとたくさんのレシピがあるので参考にしてみてくださいね。
パッククッキングの方法は
①ポリ袋に食材を入れて
②空気を抜いて口をしばり
③湯せんして
④取り出す
①ポリ袋に食材を入れる
食材は1人前、多くても1.5人前くらいが調理しやすい量だと思います。具材は小さめに切った方が火が通りやすく、ガスや時間の節約になります。
②ポリ袋の空気を抜いて口を留める
ポリ袋の空気を抜く際には、食材が入っていない部分をぐるぐるとねじり、袋の上の部分(入れ口)できっちりとしばります。
③具材が入ったポリ袋を湯煎する
お湯を沸かし、ポリ袋をゆっくりと入れます。このとき鍋底にポリ袋が触れないようにお皿を敷いておいてもいいかも。弱火でお湯が吹きこぼれないように、火が通るまで湯せんします。
※ポリ袋の口が鍋の外に出て、ガス火で溶けないように気をつけてくださいね。私は菜箸にポリ袋を括って調理することもあります。
加熱すると、ポリ袋が膨らみます。
④ポリ袋から取り出す
とにかく熱い!! です。とくに汁物は気をつけて取り出してくださいね。
パッククッキングのレシピ3つ
【白飯】
米1:水1.5 (米の分量に対して水1.5倍、好みで増減してください)
湯せん 約30分
非常時で水が貴重なときには、米は洗わなくても大丈夫です。水とともにポリ袋に入れ、30分から1時間浸水させます。浸水させなくても炊けますが、その場合は湯せん時間を長めに。水の量を増やせばお粥、具材や調味料を足せば炊き込みご飯も。
【汁もの】
お好みの具材・調味料・だし・水
湯せん 5分~(野菜が柔らかくなる、火が通るまで)
具材の組み合わせや調味料を変えることで、和洋中いろいろなスープができます。
【蒸しパン】
ホットケーキミックス・卵・水
湯せん 約20分
ポリ袋に材料をすべて入れて、袋の外側からもみもみ。ダマにならないようによーく混ぜます。お好みでコーン、ドライフルーツなどを入れてアレンジが可能。
いざというときのために、経験を備える
このような調理法があると知っていても、災害時にいざやろうとするとやり方がわからない。調べようと思っても検索できない、そもそもスマートフォンの電池が足りない。そうならないためにも、平時に経験を用意しておくことが大切です。
ご家庭で、パッククッキングをぜひ試してみてくださいね。
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